ポイント:メンバーへの教え方、メンバーの行動を変化、「教える」とは

1.「教える」とはどういうこと?

自分の仕事の中で「教え方」というテーマのコンサルや研修が増えていると感じます。

特にこの5月から6月という時期は、新入社員が職場に配属され、そのOJTが始まる時期でもあります。
自分は新入社員研修に携わることもありますが、OJTで教える側の人の悩みを解決することも大切だと感じています。

少し「教える」ということの基本について考えてみたいと思います。

「あなたは『教え上手』ですか?」と聞かれて、「自分は教え上手です」と言い切れる人はほとんどいないと思います。
それだけ「教える」ということは、だれもが体験することでありながら、多くの人の悩み事なのだと思います。

例えば「教え上手」でないことを熱意でカバーしようとしてもそれは上手くはいきません。
「頑張ればできる! 自分を信じろ!」といくら言われても、どう頑張ればいいのかがわからないからです。
結局は教える側の熱意がプレッシャーにかわり、教えられる側は空回りしてしまう場面によく出会います。

「頑張れ」とか「ちゃんとやれ」ではなく、「どう頑張ればいいのか」「どう一生懸命やればいいのか」を具体的に指示してあげることが、教える人の仕事であると言えます。

2.教えたつもりになっていないだろうか?

そもそも、その悩みまでも行きつかず、自分の言いたいことを伝えて「教えたつもりになっている」という場面にもよく出会います。

「教える」ことはコミュニケーションです。
一方的に伝えたとしても、それは教えたことにはならないのです。

例えば、教える相手の理解度はその人によって異なるので、マニュアル通りに教えても「教えたこと」にはなりません。
「教えたつもり」になっているだけです。

実際は、教える人は相手に合わせることよりも、自分の教えたいことを一方的に伝えるような教え方をしてしまっていることが多いと感じます。

「教えた」とは、相手が今までできなかったことができるようになっている状態をいいます。
つまり「教えた」を確認するには、相手の行動の変化を見ていく必要があるのです。

3.「性格」ではなく「行動」を変える

「性格」や「やる気」は目に見えません。
目に見えないこと「教える」のはとても難しいと感じます。
その理由としては「教えた」ことによる効果を測ることができないからです。

一方の「行動」は目に見えるので、その指導は明確にでき、なによりも「教えた」ことによる効果を測ることができます。
その結果、「行動」が変わっていなければ、また「教える」ことができます。

「性格」はすぐには変えられなくても、「行動」なら見える化、朝礼での伝達、周囲の行動など…で「教える」ことによって変えられるのです。。

「言い訳せずに、素直に話を聞きなさい」は「性格」や「やる気」への指導になります。
なぜなら、本人は「言い訳」と思っていないでしょうし、「素直」が漠然としていてよくわからないからです。

「教えたことをやってみてください。話は実施後に聞きます」は行動への指導になります。

まず「教える」ことのゴールを理解し、効率よく、効果を出しながら教えていきたいですね。

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2017年05月20日 宿澤直正 記