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ポイント:ファイルを消した、復元、ツール、ハードディスク、ファイル・アロケーション・テーブル

ファイルを消した場合の復元


 「あ、ファイルを消しちゃった。」 これがゴミ箱に移動しただけならたいした問題ではない。しかし、ゴミ箱を空にしてしまったり、Shiftを押しながらデリートをしてしまったならば、ファイルは完全に消えてしまう。しかし、この「完全に消えてしまう」というのは間違いである。パソコンの画面から見ることが出来なくなったという表現が正しい。消えたのはファイルの位置を管理しているファイル・アロケーション・テーブルという領域のファイルの所在情報だけである。

 ファイル・アロケーション・テーブルというのはファイルの住所録である。どこにどんなファイルがあるかの一覧になっている。この住所録があれば、ハードディスク上にあるファイルにたどり着くことができる。「ファイルを削除した」場合はこの住所録からファイルの住所が抹消される。この住所録から住所が消されると物理的なファイルの位置がわからなくなり 、パソコンの画面からファイルが見る見えなくなるという仕組みである。つまりハードディスク上からは見えなくなったが、物理ファイルは残っているのだ。

 この見えなくなった物理ファイルはかなりの確率で復元させることが出来る。この物理ファイルを復活させるのに非常に便利なソフトがある。株式会社ハイセライト様の製品である復元である。以前から、このソフトには大変お世話になっていおり、この場でお礼を申し上げたいと思う。本当にありがとうございます。株式会社ハイセライト様の製品紹介のページや、ベクターのページからお試し版がダウンロードできるようになっている。(06/10/1修正)

 但し、かなりの確率で復元できるといっても、当然100%ではない。削除した後で、パソコンの操作をすればするほど復元できる確率は少なくなる。これは先に説明したファイル・アロケーション・テーブルというファイルの住所録が、削除したその物理ファイルの位置を、空住所として記録するためである。住所録には空番地として記録されているので、その位置に新しいファイルを作ってしまう。すると物理的に残っていたファイルも上書きされてしまい完全に消えてしまう。仮りに復元できたとしても、ファイルの一部が壊れている場合もででくる。今回紹介した方法は、「ダメでもしかたがない」という気持ちで行なって欲しい。やはり、ファイルの削除をする際には細心の注意が必要なのである。

関連コラム
ファイルを消した場合の復元 2004年10月25日記述
システム復元の手順 2004年10月4日記述
データバックアップの必要性 2004年9月20日記述

2004年10月25日(2006年10月1日一部修正) 宿澤直正


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