改善行動がしやすい組織へ
前々回は「変わっていく組織への意識の持ち方」ということでコラムを書かせていただきました。今回はその続きです。今月行なうセミナーでは、組織、個人で「変わっていくための改善行動」というテーマで何回か話しますので、今の私にとっては関心の高い内容です。
改善行動がしやすい組織へ
では、改善行動がしやすい組織とは何でしょう?
まずは、上下左右でコミュニケーションが取りやすい組織です。コミュニケーションは意識しないとできないものです。とくに会社の中にいるということは、コミュニケーションを取りにくい人とも、コミュニケーションをとって行かなければなりません。次へ伝えようというエネルギー、意思の強さで、はじめてコミュニケーションは成立するのです。
次は、会社のビジョンを自分で言葉で語れる組織情報の活用能力、創造的な提案能力をもった自立した一個の人材であるナレッジワーカーの存在が重要です。これまでは指示された事を精度を高くこなしていくスキルワーカー中心でした。しかし、今の高度化した社会では、いかに精度が高いとは言っても、言われた事をそのままやっていては、ワンテンポ遅れてしまいます。それでは「変われない」のです。例え、未熟であっても「自分で考えて動く人」つまりナレッジワーカーの存在が「変わっていく組織」において重要な位置をしめることになります。
失敗を恐れないセーフティネットが存在する組織も大切です。変わっていくには失敗を恐れていては動けません。失敗を恐れずに動くには、仲間、上司への信頼感が必須です。自分が頑張って、例え駄目でも誰かがフォローしてくれる安心感がチャレンジ精神を後押ししてくれます。失敗からは多くのことを学ぶ事ができます。「失敗を隠す」組織風土では変化はおこりません。
ヒトの進化を体験する組織作りも重要です。「答えを与える」のではなく、「答えを導かせる」ことが大切です。「成果が上がる」と「ヒトが育つ」はタイムラグがあると認識できることが大切だと考えます。
また、一気に何かを変えるのではなく、「改善」を常に継続していくことが最も難しいことです。常に継続をしていくためには、常なる不安定状態の演出が有効です。人は不安定な状態を、安定の状態にするために工夫をします。やがて「安定は不安定、不安定は安定」ということに気づくと思います。
「そこそこ生きれる」が退化の始まり
- 言われた事をただやるほうが楽
- 楽なほうに流れていくのがヒト
- 楽をしていると考えない
- 考えないと育たない
・・・という状態は、負のスパイラルに陥っています。つまり「退化」が始まっているのです。淡々と仕事をこなしているだけでは、そこに「仕事をしたという価値」はあるかもしれませんが、「組織の財産となる付加価値」は決して生まれません。「付加価値」を生み出していかない事には、企業は「変わっていかない」のです。
ヒトが育ち、生きがいを感じるのはいつでしょうか? それは、困難にぶつかって乗り越えたとき、何かに強く関心を持ったとき、自分の可能性を感じる事ができるときがと思います。人は変われると感じたとき「次のステップへの目標」と「自分への可能性」を見出す事ができのです。
ヒトはすぐに変わる事はできません。ただ「変わろうとする意思」は今すぐでも持つことができます。これがまずは大切な事だと思います。
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2006年07月10日 宿澤直正 記
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