ちょっと固い話で失礼します。

相談で「システム見積り(今回は特にHPの見積り)」に関するテーマが多い一日でした。
自分はシステム開発における「見積り」は、ユーザーとベンダーの「信頼関係」を構築するコミュニケーションツールだと思っています。

決して「見積り」は自分を有利な立場にもっていく「駆け引き」ではありません。
ましてや、情報の非対称を利用して、相手をだますようなやり方をしては、後々にかならずトラブルになります。

ある相談者は、HPベンダーに「150万です」ってなにも話していない状態で言われたそうです。
さらに「これが、HPの相場ですから」と念を押されたそうです。

その方は「HPの業界はよくわかりません。そういうものなのですか?」って相談にみえました。
自分としては「150万が高いか安いかは別問題です。何も聴かない状態で金額を提示されたのが問題です」と答えました。
その相談者は、「HP業界はそういうもの(いきなり金額を提示する)」だと信じて思い込んでいました。

一方では、HPベンダー側からの相談もありました。
お客さんから「50万で、とにかく素敵なページを作って!」と言われたそうです。

「見栄え第一優先」で自分なりにいろいろと依頼者のビジネスをイメージし、工夫してHPを作ったそうです。
すると「全然、検索で見つけてもらえない!」ってクレームが入ったそうです。

対照的で極端な2件の相談で、少し耳を疑う話ですが、実は相談としてはとても多い内容です( ノД`)
一件目の相談は、HPベンダー側のヒアリング不足や説明不足が問題です。
二件目の相談は、ユーザー側が自分のビジネスを説明する義務を怠っていたわけです。

「見積り」はシステム、HPを作るうえで、とても大切な、そしてとてもシビアなコミュニケーションツールだと思います。
このコミュニケーションなしの一方的な伝達では、後々必ずトラブルにつながっていきます。

双方の理解、そして「信頼関係」が生まれて、初めてよいモノ(システム、HP)ができると思います。。
この工程を飛ばして、トラブルになり相談にみえるパターンがとても多いです。

完璧なコミュニケーションはとても難しい(ほぼ不可能)と思います。
少なくとも「相手に理解してもらいたい」「相手に伝えよう」という気持ちは忘れないようにしたいです。