少し珍しい相談をリモートで受けました。価格改定の理由を説明する文面の作成の仕方です。
多くの企業が直面する課題ですが、その書類をどのように作成すれば良いのか悩まれているとのことでした。

価格改定の文面を考える際、つい生成AIにすぐ頼りたくなる気持ちは分かります。
しかし、ここで大切なのは、まず自分自身で「本当にどうして価格を上げなくてはいけないのか」を明確にすることからスタートすることです。

私が今回の相談でお伝えしたのは、次のようなステップです。
まず、なぜ価格を上げなければいけないのかを整理し、具体的にいくらに上げたいのかを決定します。ここまでは自分自身の頭で考える作業です。

次に重要なのが、現状の価格から目標価格へのギャップを数字で証明することです。
ここで必要になるのが、公的な外部情報と内部情報の両方です。

公的な情報としては、物価上昇のデータや賃金ベースの統計などが考えられます。
内部情報としては、人件費の増加や材料費の上昇などが挙げられます。

今回のケースはIT系の企業でしたので、生成AIの導入による業務の質的向上にかかるコスト増加も要素として加えました。
数値化は難しいですが、サービス価値の向上として説明することができます。

このように理由を明確にした上で、生成AIに問いかけると、差分を埋めるような根拠やアイデアを提案してくれます。
さらに、価格改定後にその料金がどのように活用されるのか、つまりお客様にとってどのようなメリットがあるのかも生成AIでアイデア出ししてもらいます。

ただし、そのまま使うのではなく、必ず自分の言葉に置き換えることが重要です。
どうしても生成AIの文章は硬くてAIっぽくなるので、自分の言葉で書き直すことで、相手に伝わりやすい価格改定の文章になります。

現在、価格改定をしなくてはいけない業種は多く、このような相談はちょくちょく入ってきます。
ただ、これは価格改定だけの話ではありません。

現状とあるべき姿の間にある数値のギャップを明確にし、そのギャップをどのように埋めるのかのアイデアを生成AIに出してもらう…。
これは、提案・企画や業務改善効果の資料の基本的なパターンとして応用できます。

午前中で相談が終わったので、午後からは2週連続で楽の湯に行ってきました。
サウナに入ってメガジョッキを飲んで…。少し出張などで忙しい日々が続いていたので、体の疲れをしっかり取ることができました。