中小企業診断士の勉強会である「中小企業政策研究会」に参加しました。
今回のテーマは「農業経営、6次産業化、スマート農業など」でした。正直なところ、自分にはあまりなじみのない支援領域です。

話を聴いてみると、支援の幅が想像をはるかに超えていました。
経営そのものはもちろん、生産から加工、マーケティング、IT活用、さらには海外展開まで、本当に多岐にわたることに驚きました。

自分はITの人間ですので、ついそちらの視点から見てしまうのですが、農業とITは相性が良いと感じています。
たとえば、AIによる画像認識でピンポイントに農薬を散布したり、ビニールハウス全体の農薬量をAIで算出して適切な量に調整したり。

もう少し身近なところでは、農作物が育つ様子をライブ配信してSNSで発信するといった取り組みも、立派なIT活用です。
現場でよく見られるのは、SNSでの情報発信や、IoTを使った生産状況の見える化といった支援です。

特にIoTは、生産現場のデータをリアルタイムで把握できるため、高齢の農業者や漁業者の方にとっても心強いツールになりえます。
ただ、そこで大切なのが「使いやすさ」です。

ITを農業や漁業の現場に導入するときに意識しておきたいポイントが、大きく3つあります。
まず、楽しんで使えること。まず楽しくないと現場に浸透しないし長続きしません。

次に、これまでの感覚や作業の流れをできるだけそのままに使えること。
そして、これまでできなかったことが少しできるようになる小さな「嬉しさ」があることです。

例えば、ダッシュボードで全体が一覧できたときの感覚がまさにそれです。
難しい操作を求めるのではなく、日常の延長線上にITがある、という設計がポイントだと改めて感じました。

勉強会の最後に印象に残ったのが、マーケティングの話でした。
6次産業化の場合、あまりプロっぽさを前面に出すよりも、自分たちで作り上げている姿が見えるほうが、購入者に安心感を与えるという話です。

自分の作ったものを自分の言葉で伝えたい、その気持ちを大切に形にしていく。
これは農業に限らず、普通のマーケティングとまったく同じです。根っこにある「人に伝える」という本質は変わらないものですね。