ある支援案件で岡崎商工会議所にお邪魔しました。
自分の子供の頃に夢中になっていたことを思い出す、とても楽しい相談でした^^。

相談業務が終わって商工会議所の方と、少し最近のIT導入に関する情報交換をしていました。
実は同じようなテーマの会話をいろいろな場面でする機会が多いと感じます。

それは、IT導入に向けての「大切なフェーズ」が抜けてしまっていることが多いのではないかという話です。

IT導入の際に、使うIT技術(AIとかIoT…)やアプリケーション選定からスタートしてしまうことが増えているように思います。
IT導入補助金も、理解をせずに「とりあえず」使ってしまうと、その動きを加速させてしまうと感じます。

本来の目的である「経営課題の解決」と乖離して、IT導入の議論が進んでいるのです。

つまり大切なフェーズとは「経営課題の明確化と情報戦略の立案」です。
それを飛ばして、いきなりIT技術、アプリケーション選定からスタートしてしまっていることが多いということです。

「とりあえずHPを作りましょう!」「とりあえずシステムを入れ替えましょう!」「とりあえずSNSで発信してみましょう!」という「とりあえず」が危険です。

ITは「道具」という言葉はもう使い古されていますね。
利用目的が不明な道具は使いようがありません。

…にも、かかわらずITという「道具」に関しては、それが「魔法の杖」であるかのように見えてしまうようです。
目的を考えずに過度の期待をしてしまっていることが多いと感じます。
「HPがなんとかしてくれる」「AIがなんとかしてくれる」「新システムがなんとかしてくれる」という根拠のない期待ですね。

ITという道具は他の形ある道具に比べて「見えにくい」特徴があります。

「見えにくい」故に「目的を考える」という必須のフェーズを飛ばして、過大な期待をよせてしまうのは危険です。
「経営課題の明確化」と「情報戦略の立案」に関してはしっかり取り組んでいきたいと思います。

本来であれば、愛工大の講義の最終日でしたが、コロナの影響で最終講義は中止となってしまいました( ノД`)
最後は学生にオンデマンドでメッセージを伝えてみようと思います。