長久手商工会での専門家派遣、午後からは春日井商工会議所でのIT専門相談でした。
最近相談の場でよく耳にする質問があります。

InstagramやTikTokでのコンテンツ作成は『感性』が必要なのでしょうか…という問いです。
確かにSNSは感覚的に伝える媒体でもあるので、自分の感性を表現することは重要な要素の一つです。

しかし、ここで誤解が生まれがちなのは「感性がないと良いコンテンツは作れない」という考えです。
InstagramやTikTokでの投稿は本質的に「プレゼンテーション」です。

プレゼンテーションはスキルで、感性のような生まれ持った気質とは異なります。
学習と練習によって必ず習得できるものなのです。

SNSには確かに感性豊かで面白いコンテンツがたくさんあります。
しかし、よく観察してみると、多くの優れたコンテンツは構成がしっかりしたプレゼンテーションになっています。

特にビジネス系のショート動画は、企画やストーリー構成が綿密に練られた秀逸なプレゼンテーションが多いことに気づきます。
自分は、コンテンツ作成には大きく分けて二つの方法があると考えています。

一つ目は、自分が撮った写真や動画を後から組み合わせてコンテンツにする方法です。
感性の鋭い方は、この方法でも魅力的なコンテンツを作ることができるでしょう。

二つ目は、最初にストーリーを企画し、それに合わせて必要な写真や動画を撮影してコンテンツを作る方法です。
プレゼンテーションとして制作する場合は、こちらのアプローチが効果的です。

企画と構成を最初に固めて、必要な素材を集めたり撮影したりするのです。
その上で、素材の撮り方や編集にテクニックを加えることで、より魅力的なコンテンツに仕上がります。

私がよく担当する「図解手法」研修でも、似たような声をよく聞きます。
「私は絵が苦手だから図解が描けません」という参加者の方がいらっしゃいます。

しかし、図解の本質は情報を論理的に整理し、分かりやすく見せることです。
感性は仕上げの段階で多少の差を生むかもしれませんが、図解を作る上では論理的思考力の方がはるかに重要なのです。

InstagramやTikTokでのコンテンツ作成において、感性はあった方が良いに越したことはありません。
しかし、それ以上に大切なのは企画力と構成力です。