名古屋市新事業支援センターでのマネージャ―業務でした。
最近、相談業務で、AI検索の増加に対する相談が確実に増えてきていると感じています。
AIOやLLMO、GEOといった新しい言葉が次々と出てきています。
正直なところ、これらに対する明確な対策はまだ確立されておらず、みんなが試行錯誤している状態です。
それでも好影響を与えそうな「構造化されたコンテンツ設計」「マルチモーダルでの発信」「E-E-A-Tを意識したコンテンツ」「LLMs.txt設置」などの施策はあります。
答えはないので、まだ試行錯誤は続くと思います。
いろいろと不確定な状態で、単純なテクニックに走ってもよいことはないと思います。
もう少し根本的なAIの検索結果への人の意識の変化を見つめる必要があるのでは…と感じています。
例えばAIの検索結果の方が、それぞれのサイトの比較や特徴なども含めて表示され便利です。
普通の検索結果は、サイトが羅列されるだけで、比較検討は自分で行う必要がありました。
これからは、情報を比較検討する段階と、そこから個別に詳細に知りたい段階で少し分かれてくる気がしています。
情報を比較検討する段階ではAI検索が便利です。
その先の詳細に知りたい場合は会社名や商品名で検索する指名検索が大切です。
自社の価値をより高め、多くの人に知ってもらうための施策であるブランディングで「指名検索」されることが大切になりそうです。
また、AI検索でフリーワードでの検索が一般化する中で、単純にキーワードの並びの順位だけで一喜一憂しなくてもよいと思います。
現在はGoogleのアップデートも頻繁で、その中で大きく順位が変動して困っている相談者も多いです。
情報をおおまかに比較検討する体験と、その後の詳細情報を知りたい体験、さらにコンテンツをしっかり読んで納得してもらう体験などの検索の全工程をふまえた上での対策が必要です。
検索エンジン最適化という言葉がありますが、そもそも私たちが検索することをしなくなることはありません。
それがHPなのか、SNSなのか、AI検索なのか、動画なのか、はたまたリアルな世界なのか、手段は多様でも検索行動は必ずあります。
これまで検索エンジンの上位に表示されることにこだわってきた対策は、どういう検索体験をユーザーは喜ぶかの対策になると思います。
人が本来ものを探す、検索するという行動に戻って考える原点に返ってきたと思います。
「検索エンジン最適化」から「検索体験最適化」への転換が必要だと思います。
テクニック論に走るのではなく、ユーザーの検索体験全体を見渡し、どの段階でどのような価値を提供できるかを考えたいです。




