名古屋商工会議所でのIT相談で、久々に再会した方がいらっしゃいます。
創業時に相談にのらせていただいた方で、「人生相談と言えば…」と訪ねてきてくださいました。

ゼロからのスタートで、しかも限られた時間の中で、きちんと利益を出されている姿に「頑張ってますね」と声をかけました。
ただ、その方はある専門家から「こんな数字で何をしていたの」と一刀両断されてしまったそうです。

それもあって「どう進めば良いか」と道が見えなくなってしまったとのことでした。
まず、起業から今までで得た資産をお聴きしながら板書しました。

そこには利益だけでは測れない「取引先の信頼」「提供商品の数」「家族との絆」など、数えきれないほどのピックアップがありました。
「何もしていない」わけがないのです。

正しいプロセスでもがきながら、大切な資産、つまり強みを積み上げてこられたわけです。ただ、数字的には十分とは言えない状況でした。
そこでかけるべき言葉は「ダメ」ではありません。

そうではなく、今ある資産や強みから利益を創り出すために「今できること」を一緒に考えることです。
「ダメ出し」は評論家なら誰でもできます。大切なのは、支援者としての「今できること」の助言なのです。

決算という結果は確かに大切です。
ただ、正しくないプロセスでラッキーに得た結果より、正しいプロセスを踏んでいても残念ながら実現できなかった結果の方が、実は価値があると考えています。

なぜなら、これから良い結果を得られる確率と期待が圧倒的に高いからです。
「甘い言葉」を言っているわけではありません。プロセスが甘い場合は、徹底的に改善に向けての強い言葉を伝えます。

正しいプロセスを踏んでいる人に対して、結果だけを見て「ダメ出し」をするのは、支援者として怠慢だと思います。
支援者としての役割は「今、できているか」ではなく、「次、できるか」の視点で見ることです。

今を短絡的に評価するより、未来を豊かにする助言をする方が難しいです。
そして、相談者は未来を豊かにする助言や支援を求めて来ているわけです。少なくとも、相談者を路頭に迷わす言葉は「ダメ」だと思います。

朝一の研修のため大阪に前日移動しました。いつもと違う「エス トレーニングセンターホテル」という研修会場のホテルです。
大浴場やサウナがあったり、仕事がしやすかったり、とても気に入りました。