名古屋市新事業支援センターでのマネージャ業務、そして夜はビジネスカウンセリングでした。
生成AIの相談が多い中、ふと気づいたことがあります。生成AIが作成するレポートや文章には、失敗談がほとんど含まれていないのです。

確かに、意図的に「失敗談も含めてください」と指示すれば、AIは失敗談を盛り込んでくれます。
しかし、どこか取ってつけたような印象を受けてしまいます。その理由も考えてみました。

自分なりに考えた理由は、AIが生成する失敗談には「その人らしさ」がないからだと思います。
失敗談は、成功談以上にその人の個性が表れます。うっかりミスをした理由、リカバリーの際に見せる誠実さ、そこから得る教訓…などです。

実は、自分だけかもしれませんが、成功談はすーっと頭に入りすぎて、あまり引っかかりがありません。そのため、なかなか記憶に定着しないのです。
一方、失敗談は違います。

聞きながら「自分だったらどうするか」を考えるため、頭に引っかかり、記憶に残りやすいのです。
正直に言えば、私は普通の人より圧倒的に失敗談が多いです。それをブログなどで反省し、振り返る日々を送っています。

ただ、失敗をするたびに、そこから何かを学ぼうと努力していますし、自分のために記録として残そうとも心がけています。
それでも、残念ながら失敗が減ることがないのがいけないのですが…。

ただ、研修やセミナーのアンケートでよく「講師の失敗談が良かった」という感想を書いてもらえることがあります。
この言葉に、私は失敗談を共有する価値を実感しています。

生成AIが失敗談を苦手とするなら、私はお恥ずかしい反省の失敗談を、これからも発信し続けたいと思います。
それは、現場でのリアルな体験であり、試行錯誤の記録であり、何より人間らしさが詰まったものだからです。

完璧を目指すことも大切ですが、失敗から学び、それを共有することで、誰かの役に立てるのであれば、それもまた意味のあることだと思います。
ただ、失敗して周囲に迷惑をかけまくっているので、申し訳ない気持ちで凹みっぱなしです。