ある関与先企業へのリモートでミニ研修をしました。テーマは「提案のまとめ方&費用対効果の考え方」です。
丁度3月に名古屋商工会議所で「IT投資における費用対効果」セミナーを行うので手ごたえをみるにはよい機会でした。

手ごたえは十分で「行けそうな気がする」って感じでしたが、別の話題で盛り上がりました。
今回は多くの社員さんが自宅から接続するので、リモートのカメラオフで参加してもらいました。

そういえば最近リモート研修でよく言われることがあります。
それは、相手のカメラが全員オフで表情が見えなくても、喋りのテンションは変わりませんね…いう指摘です。
言われてみるとそうかもしれません。

対面の研修やコンサルの時は、相手の表情に気をつかっているいるつもりです。
一応はカウンセラーの端くれなので、感情の「反射」から思考する「理性」までの「0.2秒」は見逃さないようにしています。

これは昔「チコちゃんに叱られる!」がやっていた「空気を読む」っていうのは「0.2秒の本音を見ている」で学びました。
感情からの「反射」を「理性」が隠すまでの0.2秒の「表情」をよみとることが、「空気を読む」ということだそうです。

そんな大事な「表情」なので、全員がカメラオフで「表情」が見えない…というのは「厳しい」感じがします。

今のリモート環境ではどうしても「遅延」が起きる場合が多いです。
ある本には、昔は流行ったZoom飲み会が楽しくないのは「ネットワーク遅延」と「解像度の粗さ」と書かれていました。

その意見には賛同します。
「ネットワーク遅延」と「解像度の粗さ」で、「空気を読む」という無意識にやっている人の本能の安心感が得られないからだと思います。

時には安心感どころか、相手に対して感情レベルで誤解を招ことすらいてしまうことすらあります。
ならばいっそ「表情」が見えなくても、相手の話をより理解できるように訓練すればよいと思いました。

声のトーン、言い回し、語彙の選択に目を閉じて集中します。
目を閉じて相手の話を聴くことは、対面カウンセリング的にはNGです。
しかし、リモートで声しか情報源が無い時は、これまでの常識に引きずられる必要もないわけです。

そして、自分の「妄想力」をフル回転して相手の表情を補います。
リモート研修を繰り返す内に、この妄想による相手の表情を描くことが結構出来るようになってきた気がします。

自分的に大丈夫か…って思うのですが、誰も映っていない画面に対して必要以上なオーバーリアクションをしてます。
画面の向こうにいる受講者たちが深く頷いてくれているだろう…という妄想で勇気をもらって話してい訳ですね。

…なので、カメラが全員オフの研修でも、自分の喋りのテンションは変わらないという訳です。
研修の途中、終了時に一瞬カメラオンにして「ありがとうございました!」と言ってもらえることがあります。
嬉しい瞬間ですね。