名古屋市新事業支援センターでのマネージャー業務でした。SNS、AIなどの相談が続いた一日でした。
そんな中で久々に聞いた言葉があります。
「SNSは発信したら売れる魔法の道具だと思っていました」で、時々聞く言葉です。
その方は新しくECサイトを始めたのですが、商品の紹介をSNSでやっていきたいとのことでした。
自分はその方に、SNSが魔法の道具ではないこと、そして商品紹介が実を結ぶのは大変なことであることを説明しました。
するとその人はガッカリしたように言いました。
「そうなると、今まで通りガッツで対面で頑張るしかないか…」です。実はこれこそが答えでした。
実は、この相談者の強みが「対面営業」であることは、最初にお会いした時からなんとなくわかっていました。
この方の強みは対面で断られても「へこたれないこと」です。
さらに、相手に合わせての営業の話術が磨かれていることです。これは、今は最強属性で素晴らしすぎます。
SNSで商品紹介をしたいと思った動機は「若いお客さんは対面を嫌がる」とのことでした。
それならば、今のメインターゲットである高齢者を無理に変える必要はないわけです。
「これからはSNS営業だ」と、せっかくの最強属性が消えてしまうところでした。
今の強みの「対面営業」をさらに強化するSNS活用であれば大賛成です。
ただ、世のトレンドだからとせっかくの強みを消してしまうのは絶対に避けなければいけません。
自分も人のことは言えませんが、新しい手法やトレンドに目を奪われがちになってしまうことがあります
しかし、本当に大切なのは自分自身の強みを正しく理解し、それを最大限に活かすことです。
「世のトレンドの営業」より「自分の強みを活かす営業」です。この方の「へこたれないガッツ」は宝物です。




