大阪のIT企業での階層別研修2回目、「リーダー向けのシステム開発における生産性向上」研修を行ってきました。
今年度の階層別研修はケーススタディ中心に進め方を変えてみました。
講義としては「生産性向上」「時間との向き合い方」「改善アイデア発想」「生成AI活用」といったテーマを扱っていますが、講義自体は半日弱です。
それ以外の時間は全てケーススタディに充てています。
そして、このケーススタディは架空の事例ではありません。
受講者自身が経験した、もしくは現在進行中のプロジェクトの課題を題材にしています。自分たちの事例なので、受講者は他人事ではない感じです。
その一方で、生々しいケースになるため、一般論的なアプローチでは表面的でチープな検討になってしまいます。
そこで、自分が実際にコンサルティングで行っている手法をそのまま当てはめています。
その手法を使って、短期的な「業務効率化アイデア」と中長期的な「付加価値向上アイデア」を出して生産性向上を目指します。
この過程で、生成AIがアイデア発想の強い味方になってくれます。
受講者のプロジェクト状況からプロンプトを組むので、生成AIの効果を体感してもらいやすいです。
抽象的な事例ではなく、自分たちの現場のリアルな課題に対して生成AIが具体的なアイデアを返してくれる体験が学びになっているようです。
今回の研修では、もう一つ大きな変更を加えました。それは、チーム発表を無くしたことです。
従来のチーム発表では、講師による講評や他の受講者からのコメントが儀礼的になりがちで、議論が広がりにくいという課題がありました。
これは講師である私の力量不足もあるかもしれませんが、なかなか深い対話にならないのが悩みでした。
そこで今回採用したのが、チームで説明、指摘、助言を行う「チーム間レビュー」です。
この手法は、昔に仲間講師に教わったもので、中産連の診断士養成過程でも使わせてもらっています。
少人数でのグループ間での説明、指摘、助言になるため、深い理解ができ、双方向のやり取りが、学びを深めてくれました。




