名古屋市新事業支援センターでのマネージャー業務の日でした。
ビジネスモデルそのものの相談が多く、1日中ホワイトボードにビジネスモデルの図を描いて、相談者の方とお互いの共通認識を深めていました。

マネージャー業務が終わった後、11月の施策研究会で開催予定のカスタマーハラスメント(カスハラ)に関する勉強会の打合せに参加しました。
いつも思うのですが、施策研究会のような場で話を頂く講師の方と事前に打ち合わせは「役得」だと感じます。

カスタマーハラスメントについては、現在大きな社会問題となっています。
顧客等による迷惑行為として暴言、脅迫、業務妨害など様々な形態があります。耳にする機会も増えてきた言葉です。

2025年6月4日にはカスハラ対策を雇用主に義務付ける法律が可決され、その注目度もますます高まっています。
ただ、今回の打ち合わせでカスハラについて色々とお聞きして、自分自身がかなり勘違いをしていることがわかりました。

これまで自分は、カスハラ対策というとクレーマー顧客への対応テクニック的なことをイメージしていました。
いわば顧客対応マニュアルのようなものです。

しかし、カスハラ対策の本質的なものはそれだけではないということがわかりました。
カスハラ対策における組織の仕組み作りであり、ルール作りやそのPDCA改善活動、マニュアル整備など…つまり社員が安心して働ける場づくりがとても大事になるということでした。

さらにはマーケティングの視点では、カスハラ対策が不十分であることでの他の顧客への影響(風評被害)も考える必要がありそうです。

自分に置き換えると「企業におけるセキュリティ対策」が近いと感じました。
ITの視点で言うとセキュリティの技術的なものに目が向きがちですが、組織全体の対策として考えた場合には、そのリスク管理の体制の方が重要になってきます。

カスハラにより大切な社員を守れない…にどう向き合うかは重要な課題です。
また、カスハラ対応によって、多くの他のお客さんにどのような影響(例えば顧客の心情やSNS対応)も考慮する必要があります。

社員、顧客そして経営者自身を守るためにはどうすればよいのか。
当たり前のことなのですが、カスハラ行為という日常ではない異常さとどのように向き合うのかが、経営者にとっては大切なリスクマネジメントだということを感じました。

カスハラの話を聞き、改めて思ったことは、全く自分がそれを知らなかったということです。
それ故にどの話も刺激的でした。この時期に勉強会が行われることをとても嬉しく思いますし、施策研究会のみんなに是非聞いてほしいテーマです。