愛工大の第11講は「DXで未来はどうかわるか」についてです
DXについて考えるとき、私はいつも「つながる」という言葉が頭に浮かびます。このつながりには、実はいろいろな種類があります。
講義では、DXを4つの「つながる」の観点から整理しました。
ひとつめは「たくさんのデータとつながることでのDX」です。これは自分たちが日々接する、モノ、ヒト、カネのデータがデジタル化されることで生まれるDXです。
IoTでモノのデータを取得したり、ウェアラブルデバイスでヒトの行動や健康データの収集したり、キャッシュレスでのカネの流れなどを把握します。
こうしたデータの蓄積が新しい価値を生み出しています。
ふたつめが「アナログとデジタルがつながることでのDX」です。
画像や音声、3Dスキャンによる有形物の情報化、GPSによる地理情報のデジタル化など、アナログであったものをデジタルに変換することでのDXです。
みっつめが「必要なサービスと必要な時につながるDX」です。
オンデマンドサービスやシェアリングサービスがこれに当たります。必要な時に必要なだけ利用できる仕組みです。
最後が「ヒトとヒトがいつでもつながれるDX」です。
リモートワークやSNS、そして情報や知識でつながるという意味ではAIも含まれます。
今回の講義ではふたつめの「アナログとデジタルがつながることでのDX」に焦点を当てデモをしました。
Geminiのライブチャット機能の体験です。
ChatGPTの「Advanced Voice Mode」も素晴らしいですが、Geminiは一歩先を行っている印象を受けます。
まさにマルチモーダルで、アナログとデジタルを自然につなぐ世界を実現していると感じます。
たとえばカメラを通じて景色を見ながら会話を進められます。
写真を撮って「これは何ですか」ときくのではなく、リアルタイムに目の前の景色で感じた疑問を自然に投げかけることができます。
また「画面共有」機能があり、これは人とAIが同じスマホ画面を見ながら対話できます。
画面を操作しながら「このボタンの使い方は何ですか」「ここはどうやって動かせばいいでしょうか」と自然に問いかけれます。
これまでの「考えて疑問を整理してから質問する」から「行動から生まれる直感を素直に問いかける」への変化です。
この技術はVRゴーグルにも搭載され、学習や作業のスタイルがより直感的になっていくと感じます。
技術は進歩していますが、大切なのはその技術がいかに人にやさしく、自然に使えるかということです。
さまざまな「つながり」が自分たちの日常がより豊かにしてくれる気がします。




