福岡に向けての「システム開発レビュー技法」研修の2日目でした。
オンラインで少し神経を使いましたが、熱心な受講生とのコミュニケーションで幸せな気分に浸っています。

レビュー技法においても、生成AIの活用場面が確実に増えてきています。
これまでは文書のチェックやチェックリストの整備、プロジェクトの見える化といった活用が中心でしたが、最近は様々な場面で使えることが分かってきました。

例えば、NotebookLMにレビュー対象のドキュメントをソースとして入れ、それをうまく活用して品質を上げていく方法があります。
これまでレビューに際して参加者がドキュメントの仕様理解に時間がかかっていました。

事前に理解しておかないと、レビューが始まった後に仕様確認などに時間を取られてしまうからです。
しかし、NotebookLMにレビュー対象のドキュメントを入れて「このドキュメントを概要で説明してください」と依頼すれば、すぐに説明が返ってきます。

それによって大まかなドキュメントの意図を知ることができ、仕様の理解につながります。
まず大まかに仕様を理解した上で、このドキュメントに対していくつか問いかけをすれば、それに対して回答が返ってきます。

もちろん直接的に欠陥や認識違いを生み出しそうなところを聞いてもいいです。
いくつか問いかけをすることによって、本当に意図通りにドキュメントができているかのチェックができるわけです。

他にもMCPが進化したことによって、様々なサービスが繋がることができるようになりました。
GoogleDriveやSlack、Notionといった情報集約ツールを繋ぐことによって、横断的に文書のチェックができるようになります。

これまでドキュメントレビューと言うと、そのドキュメントに注力し、そこから視点を広げていく方法でした。
しかし、今は関連するクラウドサービスをつないで、そこから横断的にレビューをすることも可能になっています。

さらに、ChatGPTで必要な人格を設定して勝手にドキュメントレビューの会議を開いてもらうこともできます。
この会議の様子を見れば、立場ごとのレビューの指摘が見えてきます。

これまで人力チェックで品質を上げてきたレビューも、生成AIを活用することによって抜本的な変化が起きそうな気がしてきました。
いろいろと試して、新しい技術がもたらす現場の変化を伝えていきたいです。