朝からひたすらビジネスプランを読んでいました。
気づけば夜になっていて、読み終わった時にはすっかり日が暮れていました。間に合ってよかったです。

ビジネスプランの評価は、「市場・顧客の妥当性」「商品サービスの独自性」「収益性」「実現可能性」「計画の具体性」といったポイントが挙げられます。もちろん、これらはしっかりと読み取らせてもらっています。

ただ、私が評価する時に特に大切にしていることが3つあります。
それは、「その人がやる理由があるか」「今やる理由があるか」「その人の価値観が反映されているか」という視点です。

一つ目は「その人がやる理由があるか」です。ビジネスとその人自身の「経験・想い・背景」がつながっているかどうかです。
言い換えれば、「その人がすることで価値が上がるビジネスになっているか」です。

例えば「なぜ、あなた自身がやる必要があるのですか」「あなたの原体験やストーリーはありますか」「あなたがやる意味はどこにありますか」などと問いかけます。
この視点は、ビジネスの独自性や説得力を大きく左右します。

二つ目は「今やる理由があるか」です。「なぜ数年後でも過去でもなく、今なのか」という点です。
市場環境やタイミング、そしてその人のライフステージをふまえて、今であるの理由が言語化をできているか?です。

例えば、あなたのキャリアや生活から「今だからこそ追い風と言える要素は何ですか」「今を逃すと後悔しそうな理由は何ですか」などと問いかけます。
タイミングの必然性が語れるかどうかは、ビジネスの推進力に直結します。

三つ目は「その人の価値観が反映されているか」です。その人の価値観が、ビジネスのコンセプトややり方に落ちているかどうかです。
これは「辛い時も続けたくなるビジネスかどうか」に直結する視点です。

問いかけとしては、次のようなものがあります。
例えば「大事にしている価値観は何ですか」「このビジネスを続けたとき自分らしい仕事だと胸を張って言えそうですか」などと問いかけます。

この3つを並べてみると、次のように整理できます。
まず「その人がやる理由があるか」は存在理由(Who / Why me)です。

次に「今やる理由があるか」はタイミング(Why now)です。
最後に「その人の価値観が反映されているか」は生き方との整合性(Values)です。

ビジネスプランを読む際、数字や計画の精緻さはとても大切です。
ただ、結局のところ「その人らしさ」が反映されているかどうかが、ビジネスの持続性や成功の鍵を握っていると感じます。