名古屋商工会議所でのIT専門相談の日でした。
相変わらず生成AIに関する相談が多く寄せられていますが、特に印象に残ったのは、相談者の思考をカタチにしていく相談でした。

ホワイトボードに「殴り書き」をしながら、一緒にアイデアを具体化していく時間が多かったのです。
人には「思考と表現のタイムラグ」があると言われています。

ワイワイと話しているときには面白いアイデアがどんどん出てくるのに、それを文字に落とした途端に普通になってしまう。
こんな経験が「思考と表現のタイムラグ」を表しています。

話しているときや頭の中で思い描いているときは、どんどん頭が回転します。
その回転からの連想で、アイデアが広がっていきます。いわば感情に任せて話している状態です。

しかし、アイデアは収束させてカタチにしないと使えません。アイデアという思考を論理的に整理する必要があります。
この論理化の過程で、拡散して出てきた面白いアイデアのいくつかが削ぎ落とされてしまうことがあります。

これが「思考と表現のタイムラグ」の正体です。
このタイムラグを少し消す方法として、「殴り書き」はかなり有効だと相談で再確認しました。

「殴り書き」はその場の雰囲気をよく表しています。
きれいに整った文章ではなく、感情を込めた言葉や図をそのまま書き残すことで、思考の熱量が失われずに済みます。

結果として、「思考と表現のタイムラグ」を減らすことができるのです。
相談の現場では、相談者の言葉をそのまま「殴り書き」でホワイトボードに書き留めながら、一緒に考えを整理していきます。

この作業を通じて、相談者自身も自分の考えがクリアになっていくのを実感されるようです。
相談では、こうしたワイワイの思考の整理をお手伝いすることも、大切な役割なのだと改めて感じた一日でした。