名古屋市新事業支援センターでのマネージャ業務でした。
生成AI活用に関して「なかなか難しい」という声をよくきくようになっていますが、その正体が少しずつ見えてきた気がしています。
生成AIの活用には、大きく分けて二つの方向性があると思っています。
一つはアイデア発想などの考えを拡げる活用、もう一つは業務効率化などの考えを収束する活用です。この二つのアプローチがかなり異なります。
アイデアを膨らませていく使い方であれば、「こんなことをしたい」という漠然としたイメージがあるだけで、気軽に問いかけることができます。
少しぼんやりしていても、やり取りを重ねながら考えが整理されていくので、出発点のハードルが低いのです。
チャット系のAIが普及したことで、誰でも気軽に話しかけられるようになりました。
これが利用者の裾野を大きく広げた理由の一つだと感じています。
一方で、業務効率化に生成AIを使おうとする場合は話が変わってきます。
やりたいことが明確で、その業務フローなどの仕組みがある程度整理されていないと、うまく機能させることができません。
もちろんチャットで普通に問いかけることはできますが、本来の価値は標準化やシステム的な発想でこそ発揮されます。
「なんとなく使い始める」ではなく、「使う前に少し考える」という順序が大切なのです。ややハードルが高いです。
この違いをイメージするときにExcelとAccessの違いがあります。
Excelはデータを入れながら徐々に形を作っていける感覚があります。最初から完成形が見えていなくても、触りながら仕上げていけるツールです。
一方でAccessは、作りたいものの設計がある程度見えていないと使えません。Accessは難しいと言われる理由と思っています。
生成AIのアイデア発想はExcel的、業務効率化はAccess的と言えるかもしれません。
AIの入口としてのチャット活用が広がったことは良いことだと思っています。
ただ「使う前に仕組みを考える」というこのハードルをどう乗り越えてもらえるかを考えていきたいと思っています。




