お客さんと「メンバーに仕事を頼む」ということについて話す機会がありました。
その際に「任せる」と「放り投げる」についての議論になりました。

まだ自分がSEをやっていた時ですが、たまたまある会社(お客さん)の責任者2人を自分の車の後部座に乗せて運転する機会がありました。
その時の2人の会話を今でも思い出します。

「部下に仕事を任せてから、ほんとに大変で気が重いよ…」と一人の方が言いました。
するともう一人の方が「自分は部下に仕事を任せてから、気が楽になったよ。」とのことでした。

この後、実際に苦労をしたのは後者の方でした。
前者の方の「気が重いよ…」というのは、その部下の成長を考えて、なるべく手を出さないように、成功に導くサポートをしていました。
それが大変過ぎて「気が重いよ…」になっていたのでした。

一方の方は「気が楽になったよ」という言葉と共に、もうその仕事には無関心です。
しかし、メンバーが大きなミスをしました。
大きなミスはいきなりのミスではなく、小さなミスを重ねたことで大トラブルになったのでした。
「気が楽になったよ」といった方は、ミスしたメンバーに対して感情むき出しで怒鳴っていました。

おそらく言葉の使い方の問題かもしれませんが、「自分は部下に仕事を任せてから、気が楽になったよ。」ではなかったのだと思います。
「自分は部下に仕事を放り投げたから、気が楽になったよ。」だと思います。

なぜなら、人に仕事を任せた場合に普通は、すでに関係性が出来ている場合を除いて「気苦労が増える」場合の方が多い気がします。
自分の性格上の問題だと思いますが…(;^_^A