あいち機構でのマネージャ相談でした。
バラエティに富んだ相談で、結構脳をフル回転させていた気がします。

その中で、印象に残ったのは「人はその人にとって大切なことにしか気づけない」ってことです。
今の世の中は、さまざまな人がさまざまな価値観のもと動いています。

自分の価値観が絶対だと思ったり、他人の価値観を否定したりしていては、生きていけない世の中です。
いかに他人の価値観に寄り添うかが大切だと感じます
完全に他人の価値観を理解するのは無理なので、まずは寄り添う姿勢があれば十分です。

以前にITベンダーの支援先での話です(この話は「妄想脚色家」である自分の妄想を含みます)。
そのベンダーのプロジェクトリーダーから受けた相談です。

「メンバーのAさんが会社を辞めることになりました。その決定の前に相談してくれれば…」って話でした。
自分は意地悪とともいましたが、「Aさんの変化には気づきませんでしたか?」と質問してみました。

「特には…」という答えでしたが、それを聴いたのには理由があります。
他のプロジェクトメンバーから「Aさんの様子が変です」という声を聴いていたからです。

プロジェクトリーダーとしてはプロジェクトの「QCD」を確保することが大きな役割です。
そこに「ヒト」の問題まで押し付けるのは酷かと思います。

ただ、言えることは「人はその人にとって大切なことにしか気づけない」です。
そのプロジェクトリーダーにとってメンバーの変化は「大切なこと」という認識はなかったとも言えます。

落ち込んでいるプロジェクトリーダーと、その後に話して「確かにそうかも…」とのことでした。
当然ですが、自分の役割に邁進して気づけなかったプロジェクトリーダーを責めることはできません。

そこで気づいたことがあります。
「人はその人にとって大切なことにしか気づけない」ので、「実は大切なことで気づけないことも多い」ということです。

まずは、さまざまな人がさまざまな価値観で、多様化している大切なことを気づき合い、その共有がいかに大切かを再確認しました。