あいち機構のマネージャ業務でした。

相談を受けていて、ある経営者から以前に言われた言葉を思い出し、再度気を付けようと思いました。
それは「コンサルは気になった課題を全部あげ、経営者は優先順位を気にして課題をあげる…」という言葉です。

コンサルは、とにかくちょっとでも気になった課題を全部あげようとする…とのことでした。
一方の経営者は、全部できないことを知っているので 優先順位を気にして課題をあげる…と言われていました。

上手いことをいうなぁって思いました。
コンサルや経営者をひとくくりにしてはいけないですが、そういう傾向というかイメージがあるかもしれません。
コンサルって、気を付けないと頭でっかちになってしまい、気になったら言わざるを得なくなってしまう時があります。

一方、経営者は資源が限られていることを痛感しているので、とにかくやらなければならないことを優先する方が多いと感じます。
その言葉をきいたときに思い当たるふしがある自分は、ちょっと恥ずかしい気持ちになりそういう表情になりました。

すると、その経営者が自分の表情に気付いて言いました。
「いえ、そういう意味で言ったのではありません。 私たち経営者はとにかくやらなければならないことしか見えないので、気がつかない細かいリスクも指摘してほしいのです」…頭が下がると思いました。

そういう言葉をかけて頂いたのですが、やはり相談の時に「劣後順位」は意識したいです。
「劣後順位」は「優先順位」の逆で、やらなくてもよい順位です。

やらなくてもよいことを順位まで付けるのは大変なので、「これ以降は出来たらでよいです」をいうラインを提示したいです。
最近のSNS活用とかの相談では自分も特に「劣後順位」の提示をすることに留意をしています。

これは作業効率の意味だけではなく、相談者の心理的な負担を軽減してモチベーションをあげることにもつながります。
「膨大なやること」を伝えられて、「やる気が出ました!」にはなりませんから。

中産連の卒業生の方達と懇親会を行いました。
「施策研究会」でも感じますが、若手と言われる診断士の人たちとの会話は刺激をもらえます。

大きなお世話かも知れませんが、そういう人たちに自分の体験を伝えられるのはとても嬉しいです。
そして、独立してからガムシャラに自分のことしかやってこなかった自分の「これからの役割」かもしれないと感じています。