名古屋商工会議所でのIT相談でした。
いろいろな相談の中で「試行錯誤もしくは一周回って辿り着いた場所が尊い」という話がよく出ました。

ITの支援では「業務効率化」「時間短縮」などのテーマが多くあります。
最近のChatGPTを含む生成AIの話でもそれは目指す目的のひとつです。

それは目的に向かって一直線に進んで効率化をしたい世の風潮なのかもしれません。
一方で、目的に向かって一直線に進むのは大切だけど「それだけではない」と感じる相談も増えています。

「ビジネスモデルの相談」や、そこからさらに進んでの「人生相談(?)」が該当します。
「業務効率化」「時間短縮」は、目指すべき答えがハッキリしており今より「無駄」を省けれればよいわけです。

一方の「ビジネスモデル相談」や、ましてや「人生相談」は答えがありません。
目指すべき答えがハッキリしておらず、手軽に答えを導き出してしまうのに「危うさ」を感じます。

もがきながら「無駄」を体験することには尊さがあります。
そのもがきとなる「試行錯誤」「一周回る」プロセスは「成長」のプロセスです。

この「成長」の体験があるからこそ、つまづいても起き上がって先に進めるのだと思います。
「業務効率化」「時間短縮」が言われる今ですが、テーマによっては「試行錯誤」「一周回る」という体験が尊いです。

「試行錯誤」「一周回る」体験者たちは、とてもシンプルに「ビジネスモデル」や「人生の方向性」を腹に落されてみえます。
最短ルートも大切ですが、「試行錯誤」「一周回る」ことで深みを体験することは尊いと改めて思いました