ビジネスカウンセリングで「独自性」という話になりました。
多数派と違うこと、「独自性」や「差別化」は、私が相談の場で大切にしているテーマです。

今回の相談者は「最初は友人のマネでしたが、少しずつ自社の色を出せるようになった」と話していました。
これにはとても共感しました。

自分も最初の一歩を踏み出すためには「マネ」が必要…と考えるようになっています。
特に創業間もない企業や、新規事業に挑戦する際には、成功事例を学ぶことは非常に有効です。

今はネットやSNSの普及により、あらゆる情報が簡単に手に入るようになっています。
先日もIT相談で「競合他社のWebマーケティング戦略をどこまで参考にしてよいか」という問いがありました。

情報収集が容易になった今、「マネ」は確かにしやすくなっています。
しかしそれは同時に、似たようなビジネスモデルやサービスが溢れているということでもあります。

InstagramやTikTokを見れば、トレンドに乗った投稿や商品がどれほど類似しているか一目瞭然です。
ここで重要なのは、「マネ」と「独自性」のバランスです。

日本の古典的な学びの過程「守破離」は、まさにこの考え方に通じると感じています。
「守」の段階では基本を忠実に守り、模倣することから始めます。これは多くのビジネスにおける初期段階と同じです。

「破」では基本を理解した上でアレンジを加え、「離」では完全に自分のスタイルを確立します。
このプロセスは一朝一夕には進みません。時間をかけて段階的に進むものです。

「マネ」から「独自性」へ移行している人の共通項があります。
「自社の強みを徹底的に分析する」「顧客の声に真摯に耳を傾け未解決のニーズを探る」「異業種の成功事例からヒントを得る」「小さな差別化から始める」などです。

最終的に、多数派と違うことを追求することこそが、その人や企業の真の価値を生み出すと考えています。
初めは「マネ」から始めても、いずれは自分らしさを表現できるようになりたいです。