最近、生成AIの相談でよく感じることがあります。
それは、生成AIがニュースやネットで「すごい」「何でもできる」といった情報が流れることによって、生成AIに過度な期待をしてしまうことです。
過度な期待が間違っているわけではありません。
相談時に「生成AIでこんなことができるんだ」と驚いて感動される場合が多いのは事実です。一方で「こんなこともできないの?」とがっかりされることもあります。
生成AIの特徴として、ミスが許されない最終判断の回答を出すものではないということは、今では常識になってきています。
そうなると、単純なものであってもミスが許されない業務には向いていないと言えるかもしれません。
新しいIT技術が出てくると、基本的には「過度の期待」が起きるものです。
生成AIもそうです。すごく期待されているのですが、意外とそんなことはなかったと「幻滅」されることがよくあります。
その上で、幻滅をしない生成AIの活用ポイントを考えてみました。
一つ目は、その業務が生成AIに向いているかどうかを見極める必要があることです。生成AIは答えが一つしかない解答を求めるものではありません。
たくさんの回答を出し、それをヒントとして仕事を進める、仕事の価値を高める、これがAIの得意分野です。
すると、AIに向かない仕事というのもかなりたくさんあるし、どの業務に生成AIを活用するかの見極めが大切だと思います。
二つ目は、生成AIを育てていくという気持ちがとても大事です。問い掛けたプロンプトいきなり完全に機能することは稀です。
プロンプトを修正しながら、人の経験値で直し、AIに働きかけて修正し、検証して使って、これを繰り返して初めて使えるプロンプトになります。
また生成AIも推論力も日々成長しているので、できなかったことができるようになることが多々あります。
やはり生成AIやそのプロンプトは人と一緒に成長していくものだという気持ちが大切だと思います。
三つ目は、自分のどんな情報をどのように生成AIに与えて、一般論の生成から抜け出すかということです。
生成AIを単なる業務効率化で楽をするツールと捉えると、幻滅するのかもしれないと感じています。
中部産業連盟の中小企業診断士養成課程の情報化(流通)が無事に終わりました。
これからの診断士は生成AIの活用がとても重要になると感じており、1時間をとって生成AIのトレンドと活用時の留意点を話しました。
生成AIと向き合いながら正しく活用できれば、中小企業診断士の力強いパートナーになってくれます。
今年の養成課程の皆さんもとても優秀で、話していて楽しかったです。8月の情報化(製造)も楽しみです。




