長文で失礼します。

ときどき(…というかよく)「高度な柔軟性をもって臨機応変に対応する」っていう感じの言葉に出会います。

この言葉は知っている人にはとても有名な言葉で銀河英雄伝説のフォーク准将の言葉です(前もブログに書いたと思います)。
危険でヤバい司令官、リーダーの典型的な言葉として使われています。

こんなストレートではないですが、自分も含めて無意識に使っている(考えている)場合があるようです。

世の中の経営環境の不安定さ、自身のビジネスモデルの曖昧さへの言い訳的な発言なのだと思います。
自分も、正直なところ先が読めない(当たり前ですが…)不安からこんな言葉で逃げる時があります。

ヤバい言葉だとは自身の体験を踏まえて理解しているつもりなのですが…

ただ、この言葉で一番ヤバいのは自身の方向性の不明瞭さよりも、メンバーや仲間のモチベーションへの影響だと思っています。

「高度な柔軟性をもって臨機応変に対応する」とは、ある意味「朝令暮改」です。
さらに言えば「行き当たりばったり(Byビュコック提督)」です。

「朝令」を踏まえてメンバーが自分で物事を考えて進めようと思っていたところ、「暮改」で変えられしまっては賽の河原状態です。
努力して積み上げたものを壊され続けて精神が保てるわけがないです。

今の時代、外部の環境変化が激しすぎて常に不安や心配と隣り合わせです。
それらの解消のため、決めた方向性をころころ修正してしまっては、内部のモチベーション低下というもっと大きなリスクを自分で創り上げることになります。

つまり、リスクの対してしたつもりの行動が、より大きなリスクを生んでしまっていると言えます。

「(不安や心配に負けて)高度な柔軟性をもって臨機応変に対応する」ではなく、「(不安や心配に打ち勝って)自分が決めたことをまずはやり切る」ことが大切だと思います。

街のあちこちでライトアップされた夜桜がとてもきれいです。