名古屋商工会議所でのIT専門相談でした。
「これは本当に助かる使い方だな」という興味深い生成AI活用事例が続いたのでメモします。

最近の相談でExcel関数のIF文を使った条件判定が複雑になりすぎているケースが続きました。
いくつかのセルの条件が複合的に組み合わされており、IF関数の条件式の部分が複雑な論理式で組み上げられている状態です。

正直なところ、私の場合はIF文が3つ以上になると頭の中だけでの理解が困難になってきます。
ネストの深さが深くなるほど「これは一体何をやっているのか」状態になり、デシジョンテーブル(決定表)などを作らないと判断できなくなります。

今回のケースでは、Excelの日々の複数の機械の稼働条件が月間表で示されて、それを人が判断しながら入力していました。
その条件を月間表の写真を撮り生成AIに渡して31日分の条件のパターンを分析してもらいました。

すると、その条件がどのような判定になっているのか、またそれがExcel関数としてどう動作するのかを提示してくれました。
提示してもらった内容をデシジョンテーブルに落とし込めば、それが正しいかどうかの判断ができます。

結構複雑だったので「もう生成AIを信じて任せてしまおうか」という気持ちにもなりました。
しかし、そこは人間のプライドもあり、一応デシジョンテーブルで人間が確認してから使ってみることにしています。

ただ、IF文が5つ、6つ、7つと増えてくると、もはや人間では理解することはどんどん困難になっていきます。
先日相談にいらした方が、IF文が5つ位の複雑な関数を作られてきて、それが見事に動作しているのを見て、正直感動しました。

ただ、そこにある条件を加えたいという相談だったので、生成AIにお願いしました。
実際にその方も条件式を生成AIで作られたそうです。

その際は、実際にあるIFの条件式をClaudeに渡してフローチャートにしてもらいました。
それに条件を加えてフローチャートを書き出してもらい確認後、またIFの条件式にしてもらいました。

複雑な条件判定こそ、生成AIの得意分野です。
人間が頭を抱えるような複雑なロジックも、AIなら整理して「見える化」して「書き直して」くれます。

ただし、最終的な確認と判断は人間が行う。このバランスが、これからの業務効率化には重要だと感じています。
「人間のすることがなくなってしまいますね」と言われましたが、条件を創るプロンプトを考えることは今は人しかできないと思います。