東京の研修機関「日本テクノセンター」主催で「システム開発におけるレビュー技法」をWebEXで配信をしました。
人数が多かったのと、ある事情でブレイクアウトが使えず、約20人の演習結果を10分の休憩時間でまとめてフィードバックする方法を迷いました。

そこでChatGPTでプロンプトで「受講生の回答の重複を排除し、多くの意見、斬新な意見を重視し、箇条書きで意見を整理してください」と問いかけました。
20人の演習直後に、意見集約からのフィードバックがすぐに始められて、受講生や研修機関の方が驚いていました。

もちろん、リアルな回答とChatGPTの回答のギャップの検証を休憩時間の10分で行いました。
30人のすべての意見がコンパクトにまとまており、十分な要約の精度でした。

実は、前日の名古屋商工会議所では5件中4件でChatGPTが直接的な業務効率化の問題解決に役立ちました。
まさしくChatGPTは実践的な活用段階になってきたと思います。

横須賀市での「ChatGPTの全庁的な活用実証の結果報告と今後の展開」が、6/5のニュースで報じらてました。
中間発表で「適切でない回答がある」などの反応もあったようですが、それは「検索用途」で使ってしまっていたと考えられます。
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0835/nagekomi/20230605_chatgpt2.html

最終発表では「検索用途」は減り、「アイデア出し」「文章校正」「仕事の進め方」などの利用方法が増えていったようです。
比較的短い時間で「AIとの付き合い方」を理解して、職員さんがよい使い方にシフトしていったことが分かります。

ChatGPTに単純な質問による「検索」を行っても、そこには古い回答、間違った回答があり「使えない…」となってしまいます。
ChatGPTには答えが一つの「解答」を求めるのではなく、たくさんの「回答」へのヒントを求めるのが正しい使い方だと思います。

「解答」としての鵜呑みではなく、選択肢としての沢山の「回答」から試行錯誤をして意思決定をするわけです。
ChatGPTは、それを鵜呑みにしての「ゴール」ではなく、そこからより深い思考を始める「スタート」ですね。

ただ言えるのは、AIによって「考えなくてもよくなった」ではなくて、前の数倍「考えないといけない状況」に追い込まれているということです。
大きな変化には、混乱からの成長が伴うのだと思います。