名古屋市新事業支援センターでのマネージャ業務でした。久々に7件の相談対応をしました。
1時間の相談を7件行うと、だいたい6件目ぐらいから頭の動きが鈍くなります…。

…とは言っても、1件1件の相談者はみな真剣ですので頭の回転を遅くしている場合ではありません。
なかなかハードな相談も多い一日でしたが、チームや組織の運営に関する相談が多かったです。

メンバーがそれぞれ大切な意見を言ってくれるが、それらをまとめるのが難しい…といった話がありました。
メンバーの言うことを「みんなきいてあげたい」と考えると悩んでしまうと思います。

メンバーにはそれぞれの立場、価値観があって、それぞれの別方向を向かっての発言が当たり前です。
リーダーとして「どうしたいのか」を打ち出すことが最も大切だと思いますが、その前に大切なことがあります。

それがメンバーの「言うことをきく」だけではなく「意をくむ」をくむようにすることです。
メンバーの「意をくむ」とは、相手の話を聞いて言葉で表現された以上のことを理解し、その実現に向けて行動に移すことだと考えています。

一方のメンバーの「言うことをきく」とは、相手の言葉をそのまま望むこととして理解し、その通りに動く意味にもとることができます。
ある意味「言いなり」になっている時もこの表現になり、当然矛盾が生じてしまいます。

さらに、言うことを何でも聞いてくるリーダーの存在に勘違いする人も出ると思います。
ただ単にメンバーの「言うことをきく」に比べて、「意をくむ」のは高度なコミュニケーションスキルが必要です。

「意をくむ」場合は、相手が自分では気づいていなくて言葉に出していない部分も拾っていく必要があるからです。
「意をくむ」と「言うことをきく」の違いは、相手の言葉以上の気持ちを理解できるか、相手の言葉通りのことしかできないかの違いです。

自分もいつも「意をくむ」ことをしたいと頭を捻りますが、なかなか難しくて外すことも多いです。
どうしても話を聴いた相手の顔が浮かんでしまい、ついつい情に流され自分が混乱しています。