名古屋商工会議所でのIT相談でした。
最近各所の相談でよく耳にする「SNSがうまくいかない」というお悩みについて、自分なりの考えをまとめてみます。

他の人のSNSを見て「あの人はこんなに素敵な投稿をしているのに、自分は全然だめだ」と感じることが多いようです。
実は、このついしてしまう比較が落とし穴になることがあります。

なぜかというと、SNSには基本的に「良いこと」しか投稿されないからです。
失敗談や苦労話、地味な日常業務などはほとんど表に出てきません。

つまり、自分たちが見ているのは「ハイライト集」「クライマックス集」であって、その人の全体像ではないのです。
すべてがそうではありませんが、そう思った方が楽になります。他人との比較は疲れます。

また「SNSがうまくいかない」と悩むことで、ビジネスの本質への気持ちや時間が侵食されている例もあります。
よく書くことですが、SNSの発信力を高めたいなら、まずお客様との接点を改善することから始めるのが最も効果的です。

「お客様の声により真摯に耳を傾ける」「サービスの品質を地道に向上させる」「自分やスタッフの日々の成長」などです。
これらを充実させることで、自然とSNSで発信する内容も豊かになります。

本当に良いサービスを提供していれば、それを伝える投稿も説得力を持つようになるのです。
逆に、実態が伴わないまま投稿だけを美しく装っても、長続きしません。

お客様は敏感ですから、表面的な魅力と実際の体験にギャップがあれば、すぐに気づいてしまいます。
SNSはあくまで手段であって、目的ではないということを忘れずにいたいものです。