父の二三回忌、祖母の五十回忌が重なり身内で小さな法事を行いました。
父方の唯一の従妹も東京から参加してくれました。

ちなみに余談ですが、自分は兄弟なし、子供なし、従妹が父方母方にひとりづつ…と身内が超少ないです。

祖母のことはうっすらと記憶があります。
一方、父に関してはお経を聴きながらいろいろな想いが巡ってきました。

父が亡くなる時は自分はうつ病の最高潮の時でした。
自傷行為も激しくて、毎日切ったり叩きつけたりで流血騒ぎを起こしていました。

会社にも行けない状況が続いており、それで父の最期にづっと付き添えたのはよかったです。
そんな自分が覚えている父の最後の言葉が「額がキレイになったな」でした。

毎日のように柱に額をぶつけて流血していたので、額も傷だらけでした。
そんな中で、父が危篤状態になり、額をぶつけて流血するのだけはやめよう…と心に誓いました。

なんとか自分を自制できて、しばらく自傷行為も減ったことで、額の傷も目立たなくなっていきました。
そして「額がキレイになったな」と笑って言ってくれたのをなんとなくですが覚えています。

その後、父は昏睡状態になり帰らぬ人になりましたが、最期はホッとした顔の記憶が残っています。
父は本当に尊敬できる人で、そんな父が亡くなる時に自分がうつ病の最高潮って、ずっと心の傷になっていました。

人生で一番自分でどうにもならない時だったと思いますが、お葬式の時に住職の話してくれた言葉あります。
「今を悔やむのではなく、今からよくしていけばよいのです。あなたが忘れなければ、お父さんはずっと見てくれています」とのことでした。

それから、時間はかかりましたが、うつ病もよくなり、診断士として独立し、よい人たちに恵まれ、事務所は続いてます。
父は今の自分がなんとかそれらしく生きている姿を見てくれていると思います。

何となくですが犬好きの父はパオパオを抱きながら、きっと「頑張っているな。でも無理するな」って声をかけてくれる気がします。
父の二三回忌に、そう想えることはとても幸せなことだと感じます。